【非常用品】枝トーチの作り方

ライフラインが機能しなくなった非常時では、お湯を沸かしたり、暖をとることが必要になります。しかし身の回りにカマドや薪ストーブになる素材や加工のための道具が見つからない場合も想定されます。

そこで針金だけを使い、簡単に誰でも作れて、確実に着火して火持も良い簡易焚き火台「枝トーチ」の作り方をご紹介します。

お湯を沸かし、暖をとれるだけでなく、小さな火は心の緊張をほぐし対話を生む効果を高めます。
お湯を沸かし、暖をとれるだけでなく、小さな火は心の緊張をほぐし対話を生む効果を高めます。

[枝トーチの材料]

・針金 (ハンガーや植木に使われている針金などを解く。なければ金網でも可)
・太い枝 4本 (直径10センチ程度。更に太くても良い。廃材など角材でも可。長さは30〜50センチに揃える。)
・細い枝
・着火材 (乾燥した割り箸、ティッシュ、杉の枝、松ぼっくりなど火がつきやすいもの)
 
この少ない材料で、風に強く、薪の追加も不要で1時間(太い材料なら1.5時間)安定して燃焼できる焚き火台が作れます。通常の焚き火と違い、ヤカンも直接火にかけられる、太い枝にも着火することができます。
ブロックなどを周りに積むと大きな鍋も火にかけられます。
ブロックなどを周りに積むと大きな鍋も火にかけられます。

[作り方]

1) 太い枝4本を一方に揃えて、下側を針金で縛ります。あまりきつく縛らず、少し隙間ができる程度に締めます。

2) 平らな場所に立てて、細い枝を太い枝の間に差し込んでいきます。十字になるように交互に横向きにいれていきますが、枝の太さや形によっては縦に差し込んでも構いません。
3) 全体の高さの2/3まで細い枝を入れたらそこでさらにもう1本針金で縛ります。再び細い枝を差し込んでいきます。
4) 全体の高さの1/4〜1/5まで終わったら、上部中央に着火材となる割り箸やティッシュを詰めます。杉の葉があれば着火はなお良くなります。必ず乾燥したものを使います。
5) ぐらつかない場所、火を焚いても安全な場所に置いて火をつけます。着火材が途中で消えたら詰め直してください。上面が平らであれば、そのままゴトク代わりに鍋も掛けられます。
6) 太い枝に火がついたら、後は安定して最後まで完全燃焼します。
【ポイント1】
基本は、枝を針金で縛り地面に立てられる状態にして、上面中央に着火材が埋込まれていいること。あとは自由にどのような組み方をしても作ることができます
【ポイント2】
最後まで自立した状態にするには、トーチの高さに対して底の面積を小さくしすぎないこと。
※太い枝が手に入らない場合は中くらいの太さの枝を多く縦に立ててしばると上手く燃えます。
完成例。細い枝が少なかったので縦に入れています。
完成例。細い枝が少なかったので縦に入れています。
上面中心部からゆっくり燃えます。
上面中心部からゆっくり燃えます。
安定して燃焼するため、太い枝は倒れずに燃え続けますが、鍋などは降ろした方がいいでしょう。
安定して燃焼するため、太い枝は倒れずに燃え続けますが、鍋などは降ろした方がいいでしょう。
ほぼ燃え尽きました。できれば枝トーチは周りが明るい間に複数作り置きしておくと安心して夜を迎えられます。
ほぼ燃え尽きました。できれば枝トーチは周りが明るい間に複数作り置きしておくと安心して夜を迎えられます。
枝トーチの作り方:説明イラスト
枝トーチの作り方:説明イラスト

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▶︎特別な道具や材料が不要の非常用焚き火台「枝トーチ」の作りかた。

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2012年9月号「迎え火特集」